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■各種ミネラル 〜生理作用・欠乏障害・不足原因・供給食品〜

■ミネラルと食生活・体質改善について

⇒ミネラルの現状

 現在、生体での重要性がわかりはじめているミネラルも多くなりましたが、ミネラル(特に超微量ミネラル)の働きや適正摂取量、あるいは吸収と排泄率など公的・医学的に解明されていない部分も多く残されているのが現状です。この現状を踏まえた上で、個々のミネラルについて特徴などを一部ご案内します。


⇒ミネラルに対する認識

 以下で各種ミネラルの特徴などについて触れてはいますが、記憶すること自体大変であり現実的ではありません。重要なことは、ミネラルの過不足が身体に及ぼす影響を再認識し、日常の食生活でいかにバランスよく栄養摂取するかということにつきます。

 食材に含まれるミネラル分の激減や日本の食料自給率が40%前後にまで落ち込んだ昨今は、食材自体の問題もありますが生活習慣病予防のために食生活の改善が急務かと思われます。


⇒ミネラルの必須性

 五大栄養素の一つに位置づけられるミネラルですが、その背景には

 ミネラルがないと、

 ・摂取したタンパク質を吸収することができない。

 ・ビタミンも、その力が発揮されないばかりか吸収もされない。

 という大きな役割があるからです。ミネラル製品が、ビタミンとともにベースサプリメントとも呼ばれてる所以(ゆえん)です。従って、現在多くのサプリメントが市場に出回っていますが、まずはビタミンとミネラルをバランスよく摂取することが栄養バランスを考える上での第一歩です。

 ビタミンやミネラルは、新陳代謝(細胞の生産と排泄)という重要な役割も担っています。代謝が正常に行われないということは、身体に異常が発生するということです。

 その異常に名前を付与されるまでに進行すると「病気」ということになり、正常から病名を付与されるまでの間の「なんとなく調子が悪い」という段階もあります。できれば、病名を付与される以前に予防線をはりたいものです。


⇒生活習慣の見直し

 ご承知の通り、癌・糖尿病をはじめとする生活習慣病は長い年月を経て発症するものがほとんどであり、子供の時からの長い積み重ねで発症することもあります。現代人に多い「早い・簡単・便利な食生活」をもう一度見直して、体質改善ひいては私たち人間が持つ本来の強さ(正常な代謝を背景とした免疫力など)の回復が望まれます。


⇒体質改善のススメ

 発症に長い年月がかかるように、体質改善・回復にも日々の長い積み重ねが必要になることは当然のことです。既に闘病中であっても、薬のように即効性が必要な急性疾患もありますが、抗癌剤・ステロイド・消炎鎮痛剤・降圧剤などの長期利用は逆に免疫力を抑制してしまい副作用やリバウンドも問題とされています。

 食生活はもちろん、生活環境・適度な運動・ストレス対策などと並行して、じっくりと体質改善に取り組まれることをお勧めします。


■各種ミネラルの特徴

※ミネラルの概要については、別メニューの「ミネラルとは?」もご参照下さい。
※成分等の説明は一般的な性質であり、特定商品を説明するものではありません。


ミネラル名 主な生理作用 欠乏時障害 不足の原因 主な供給食品
カルシウム
(Ca)
骨や歯を作る、血液の擬固作用に関係、心筋の収縮作用を増す、筋肉の興奮性を抑制、神経の感受性を沈静 骨折しやすい、骨粗しょう症、歯周病、関節炎、副甲状腺機能亢進、神経過敏、高血圧、動脈硬化、胃腸障害 リン含有食品の多食、白砂糖・精製食品の多食、清涼飲料水等の多飲 ひじき、ゴマ、わかめ、切干大根、生揚げ、小松菜、豆腐
リン
(P)
骨や歯を作る、核酸や細胞膜の構成成分、ATPなどを作りエネルギーを蓄える くる病、骨粗しょう症、歯槽膿漏、栄養分の吸収不良 穀類から肉類まで、あらゆる食品に多量に含有しているので、まず不足は考えられない 穀類(玄米など)、魚類、高野豆腐、ごま
硫黄
(S、イオウ)
骨・皮膚・爪・髪の構成成分、酵素の構成成分、有害ミネラルの蓄積を防ぐ 含流アミノ酸の形成ができず、脳その他に侵入する有害ミネラルの蓄積を防止できない、肌荒れ、脱毛、爪の発育不良 日頃、加工食品を多食し野菜(キャベツや玉ねぎ)、豆類の摂取不足 豆類、魚、キャベツ、玉ねぎ
カリウム
(K)
細胞内液のpHや浸透圧のバランスを整える、心臓機能・筋肉機能を調節 筋力の低下、筋無力症、筋麻痺、腸の運動麻痺、腸閉塞症、膀胱麻痺、低血糖症、神経過敏、糖尿病、腎臓病 食塩の取りすぎ、ストレス、新鮮な野菜や果物の摂取不足 昆布、小麦、胚芽、干しぶどう、パセリ、山芋、大豆、ほうれん草、きな粉、バナナ
ナトリウム
(Na)
細胞外液のpHや浸透圧のバランスを整える、神経の刺激伝達を促す 炎天下で脱水症状を起こす、神経痛、腎臓疾患、過剰になると胃潰瘍を起こす 欠乏はまれだが野菜を多くとり薄味を徹底していると不足を招くこともある わかめ、漬物、魚介類、味噌汁
塩素
(Cl)
胃液の成分となり消化を促進、血液のpH及び浸透圧のバランスを整える、肝臓の働きを助け老廃物を体外に排泄 消化不良を起こす、ビタミンやミネラルその他の栄養素が吸収障害により効果が出ない ストレス・その他情緒不安定に陥ると胃液がスムーズに分泌されなくなる 食塩に多い
マグネシウム
(Mg)
刺激による筋肉の興奮を高める、刺激による神経の興奮を抑制する、酵素を活性化、骨や歯の構成成分 虚血性心疾患、不安定、精神錯乱、膝関節炎、動脈硬化、結石、発育不全 精白穀類(白米・白麺・白パン)や白砂糖・清涼飲料水・インスタント食品・フライド食品のとり過ぎ 米ぬか、わかめ、昆布、小麦胚芽、ビール酵母、そば、きび、豆腐、落花生、いか
ケイ素
(Si)
皮膚や結合組織中のコラーゲン増強、抗がん力強化、動脈硬化防止 動脈硬化促進、爪割れ、皮膚のたるみ、脱毛、発がん抵抗力の低下 精白穀類の主食、白砂糖の摂り過ぎ、加工食品の偏食、清涼飲料水の過飲 昆布、はまぐり、ごま、パセリ、玄米、小麦

(Fe)
赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンの構成材料、抗酸化酵素カタラーゼの中核 鉄欠乏性貧血(疲労感・脱力感・肩こり)、胃炎・胃がん、肩こり、冷え 鉄鍋・釜・鉄瓶利用の時代は適量補充されていたが、あまり使われなくなり鉄分が欠乏 のり、抹茶、レバー、高野豆腐、ほうれん草など緑の葉野菜、赤い魚
フッ素
(F)
歯を丈夫にする等の報告はあるが必須性については未解明      
亜鉛
(Zn)
生殖腺ホルモン活動に寄与、前立腺の機能正常化、核酸やたんぱく質の合成に関与、インシュリンホルモンの構成素材、多種の酵素活性化 性腺機能減退、前立腺肥大症、皮膚炎、動脈硬化、脱毛し禿げになりやすい、味覚異常 精白穀類の主食、白砂糖の摂り過ぎ、加工食品の偏食、清涼飲料水やインスタント食品の過食 カキ、しょうが、小麦全粒、大豆レシチン、豚レバー、卵

(Cu)
摂り入れた鉄分をヘモグロビンに変えるのに関与、抗酸化酵素の構成成分 貧血、浮腫、皮膚色素欠乏症、ウイルソン病、SOD産生低下、ウイルス性肝炎 精白穀類の主食、白砂糖の摂り過ぎ、加工食品の偏食、清涼飲料水やインスタント食品の過食 カキ、納豆、くるみ、干しえんどう、そば、ごま
マンガン
(Mn)
生殖機能の正常化、ムコ多糖体の合成に関与し正常な骨格を形成、各種酵素の構成成分及び酵素活性化 運動失調症、骨の発育不良、糖尿病、性機能・妊娠能力の低下、愛情欠落、てんかん、リウマチ 精白穀類の主食、白砂糖の摂り過ぎ、加工食品の偏食、清涼飲料水やインスタント食品の過食 大麦、小麦全粒粉、そば、玄米、緑黄色野菜、スピルリナ、キウイ
ニッケル
(Ni)
ビタミンB6と共同して代謝に関与し酵素活性化を維持、尿素の分解を促進する 酵素活性が低下、心筋梗塞、脳卒中、肝硬変 精白穀類の主食、白砂糖の摂り過ぎ、加工食品の偏食、清涼飲料水やインスタント食品の過食 大豆、いんげん豆、きな粉、干しえんどう、そば、大麦、パセリ
モリブデン
(Mo)
酵素の構成成分、尿酸の代謝に関係、鉄の体内利用の円滑化、炭水化物や脂肪の代謝補助、消化器系がんの予防、銅中毒の予防 神経過敏、食道がん、胃がん、過剰時に体重減少・ストレス適応困難、通風 精白穀類の主食、白砂糖の摂り過ぎ、加工食品の偏食、清涼飲料水やインスタント食品の過食 大豆、昆布、玄米、小麦、豆腐、大根、ごま、大豆
クロム
(Cr)
インシュリンを活性化して糖代謝を円滑化、エネルギーの産生を高める、血圧の正常化 疲れやすくなる、糖尿病、動脈硬化、高血圧 精白穀類の主食、白砂糖の摂り過ぎ、加工食品の偏食、清涼飲料水やインスタント食品の過食 ビール酵母、小麦全粒パン、小麦ふすま、ライ麦パン、生かき、いわし、ひじき、卵
コバルト
(Co)
ビタミンB12の構成成分として赤血球のヘモグロビン形成に関与 悪性貧血、筋力低下、肝機能低下、成長が遅れる、神経痛になりやすい 魚介類と野菜の摂取が少ないと不足する えび、たら、キャベツ、生かき、たまねぎ、玄米
セレニウム
(Se、セレン)
抗酸化酵素の構成成分、有害ミネラルの毒性を抑える 早老、精力低下、女性の更年期早期発現、フケ・抜け毛増加、心疾患誘発、対がん抵抗力低下 日本人はセレニウム不足傾向で農作物の含有量減少も一因 玄麦パン、大麦フレーク、玄穀小麦粉、オートミール、カキ、いわし、小エビ、たら
リチウム
(Li)
躁うつ病防止、神経鎮静、マグネシウム・カリウム・ナトリウムの代謝に関与 神経・精神障害、めまい、ふるえ、頭痛、目のかすみ リチウムが不足することは一般にないと言われているが、精白・加工食品中心の生活をしている限り不足は有り得る 小麦胚芽、全粒パン、玄米、雑穀類、ごま、あさり
バナジウム
(V)
血糖値改善、脂肪の代謝を調節し、コレステロールの蓄積を防止 高コレステロール血症、動脈硬化、狭心症 現在日本人に欠乏しているミネラルの一つ、欧米風加工食品への食生活変化など そば、パセリ、ひじき、紅花油、さやいんげん、にんじん、ホヤ
ヨード
(I、ヨウ素)
脂質・糖質・たんぱく質の各代謝を促進、余分な体脂肪を燃焼させ減少させる、抗がん力 甲状腺機能減退、甲状腺腫、性的興奮減退、不妊、肥満、髪・皮膚・爪につやがなくなる 海草の摂取不足、大豆はヨードの吸収を阻害するので大豆食品を摂るときは海草も一緒に摂る 昆布、かわめ、ひじき、のり、その他海藻類に多く含有
ゲルマニウム
(Ge)
酵素の活性化、抗がん力、免疫力を高める等、詳細未解明     うなぎ蒲焼、生そば
参考資料:ミネラルと健康の関係 他